『Stake Your Soul! READY!!』
『ワイルド・サバイバーズ』登場の新テーマ最後のひとつは属性に関する効果を持つ『VS/ヴァンキッシュ・ソウル』。
属性HEROのような属性を指定してエクシーズやリンク召喚する系のテーマかと思っていましたが、随分毛色が違いますね。
ほぼ全員がフリーチェーンの効果を持っているというのも面白い。
*ツイッターアンケート(2023年3月17日より一週間)
VS/ヴァンキッシュ・ソウル
デッキビルドパック ワイルド・サバイバーズでカテゴリ化される「VS」と名のついたカード群。
・引用元:遊戯王カードWiki
召喚時効果を使い回してアドバンテージ!ヴァンキッシュ・ソウル!!
ヴァンキッシュ・ソウルは名称以外のほぼ全てがバラバラのモンスター群です。
現状、地・炎・闇属性のモンスターがおり、属するモンスターは以下の共通効果を持っています。
このカード名の(1)(2)の効果は、それぞれ1ターンに1度しか使用できず、同一チェーン上では発動できない。
(2):自分・相手ターンに、以下から1つを選択し、その属性の手札のモンスターを1体ずつ相手に見せて発動できる。
●(自身と同じ属性):(固有効果1)。
●(特定の複数の属性):(固有効果2)。
この効果は格ゲーのコマンド入力をモチーフにしているようで、手札から特定の属性を公開=コマンド入力という感じの様子。
公開する属性は今のところテーマ内の3つしかなく、他の属性はまだありません。
これ以上増えると事故要因になりそうですが、3属性くらいだったらなんとかなるでしょうか。
また、属性を公開して発動する効果は地味にフリーチェーンで、相手ターンにも使えるのは強み。
下級ヴァンキッシュ・ソウルはレベル4で統一され、サーチ効果と特殊召喚効果を持った者がいます。
特に通常・特殊召喚時にモンスターをサーチするVS ラゼン、魔法・罠をサーチできるVS Dr.マッドラヴが優秀ですね。
属性を公開して発動する効果は自分の縦列を指定するものが多いですが、後述の最上級ヴァンキッシュ・ソウルと組み合わせることで疑似的にモンスターゾーンを移動することができます。
最上級ヴァンキッシュ・ソウルは、フィールドの自分と違う種族のヴァンキッシュ・ソウルを手札に戻して特殊召喚が可能。
この効果で比較的簡単に展開でき、かつ召喚時効果を持つ下級モンスターを使い回すことも。
下級モンスターでサーチ→最上級モンスターで手札に戻して再度サーチというコンボはヴァンキッシュ・ソウルにおけるアドバンテージ源になりそうです。
また、この効果もフリーチェーンであるため、サクリファイスエスケープの要領で入れ替えることで、相手の除去を無駄打ちさせることができます。
こうしたトリッキーな効果を持つヴァンキッシュ・ソウルのエースは、レベル8の効果モンスター・VS 龍帝ヴァリウス!
地属性モンスターを公開して相手の発動した効果を受けなくする耐性、地・炎・闇属性モンスター公開することでフリーチェーンの除去を撃つことができます。
実質手札が3枚必要なものの、フリーチェーンの除去は強い。
最近のカードだと珍しく、モンスター・魔法・罠問わず除去できるのはうれしいところ。
前述の通り、VS ラゼンからサーチでき、ラゼンを戻して特殊召喚できるので容易に場に出せるのも強みです。
続いて魔法・罠の紹介。
ヴァンキッシュ・ソウルの魔法には速攻魔法しかなく、スペルスピード2以上の魔法・罠しかないのは地味に特徴だったりします。
中でも対象を取る効果を無効にできるVS 龍帝ノ槍はなかなか強力。
ヴァンキッシュ・ソウルの名を冠していない通常魔法ですが、リクルート効果を持つStake Your Soul!も強い。
また、フィールド魔法を作りたくなかったのか、フィールド魔法のようなリンクモンスターも。
闘神の虚像がそれで、手札のヴァンキッシュ・ソウルを特殊召喚するか、墓地からサルベージする効果を持ちます。
ちなみにこのモンスター自体はヴァンキッシュ・ソウルじゃないので注意。
闘神の虚像の効果は自分・相手ターンに使え、サーチ効果を持ったヴァンキッシュ・ソウルと組み合わせることでアドバンテージを得ることが可能。
例えば、VS ラゼンを通常召喚してモンスターをサーチし、闘神の虚像をリンク召喚。
↓
闘神の虚像でラゼンをサルベージし、相手のターンにラゼンを特殊召喚し、再びモンスターサーチ。
みたいな。
このパターンでドンドンアドバンテージを取っていければけっこう強そうです。
総評として「サクリファイスエスケープが強い」。
手札に最上級ヴァンキッシュ・ソウルがいる必要がありますが、サクリファイスエスケープで除去を不発にできるモンスターはかなり強力です。
また、手札に戻すことで、間接的に下級ヴァンキッシュ・ソウルの位置を変えることができるのも面白い。
これにより、ラゼンとパンテラの持つ縦列のカードを破壊する効果を狙った位置で発動することができるでしょう。
さらに繰り返しになりますが、通常・特殊召喚時にサーチを行う下級モンスターが多く、最上級モンスターでそれらを手札に戻せるため、サーチ効果を使い回せば多くのアドバンテージが取れそう。
召喚権を増やして除去ガジェットのような動きができれば面白いかも。
ヴァンキッシュ・ソウルは決して初心者向けのテーマではないと感じますが、手札を行ったり来たりさせるのは単純に面白いんじゃないかと思いました。
VS/ヴァンキッシュ・ソウルと相性の良いカード
属性・種族サポート
ヴァンキッシュ・ソウルは属性・種族がバラバラで、汎用サポートが採用しにくいというのが難点のひとつ。
ですが、展開の起点となるVS ラゼンはレベル4戦士族のため、増援は採用価値がありそうです。
ラゼンは炎属性であることも強みで、『焔聖剣-デュランダル』でサーチすることも可能。
さらに、下級モンスターはレベル4で統一されており、召喚僧サモンプリーストでリクルートすることもできます。
サモンプリーストは魔法・罠をサーチできるVS Dr.マッドラヴも呼び出せるのが良いですね。
また、種族がバラバラということはセンサー万別に引っかからないという大きなアドバンテージが。
基本的に遊戯王は種族か属性を統一して構築されることが多いため、同一種族を出せなくなるセンサー万別の制圧力はなかなかのものです。
それに加え、スモールワールドなんかも比較的採用しやすいのがメリット。
遊戯王 RC04-JP068 スモール・ワールド (日本語版 シークレットレア) RARITY COLLECTION ─QUARTER CENTURY EDITION─ |
手札にいることに意味のあるモンスター
手札にいることに意味のあるモンスターとは、手札から直接効果を使えたり、持っていることが分かると動くのをためらってしまうカードを指します。
例えば、相手がニビルを持っているのがわかっているのに大量展開しないですよね?
そういう感じのカードです。
ヴァンキッシュ・ソウルは効果で手札を公開するため、そういうカードを公開することで相手をけん制しよう、という考え。
基本的には手札誘発になりますが、今回はヴァンキッシュ・ソウルで公開する3属性に絞って使えそうなカードを見ていきます。
・炎属性:灰流うらら、倶利伽羅天童
・地属性:増殖するG、屋敷わらし
・闇属性:ディメンション・アトラクター、ダーク・オネスト、D.D.クロウ
属性ごとに箇条書きにするとこんな感じ。
けん制目的としてみると、増殖するGやダーク・オネストあたりは優秀に感じます(ダーク・オネストは対象モンスターが狭いですが)
また、3属性全てが揃っている壊獣も、けん制目的としてはかなり有用でしょう。
個人的には、効果を使った相手モンスターをリリースして特殊召喚できる倶利伽羅天童も好き。
遊戯王 RC04-JP012 屋敷わらし (日本語版 コレクターズレア) RARITY COLLECTION ─QUARTER CENTURY EDITION─ |
召喚権を増やすカード
下級ヴァンキッシュ・ソウルは召喚・特殊召喚時に効果を発動するものが多く、召喚権を増やすカードも有用そう。
召喚権を増やすカードは、血肉の代償、二重召喚、サモンチェーンなどがあります。
特に血肉の代償は相手ターンにも召喚できるのがポイント。
例えば、自分のターンに通常召喚したVS ラゼンで最上級ヴァンキッシュ・ソウルをサーチし、ラゼンを戻して特殊召喚するのはこのテーマの基本となる動きです。
ここに血肉の代償を加えることで、相手ターンにも同じ動きが可能、という訳です。
闘神の虚像でも似たような動きはできますが、血肉の代償があれば同時にVS Dr.マッドラヴで魔法・罠サーチもできそう。
単純にアドバンテージを生む機会が倍になるため、より多くのアドバンテージを発生させることができるでしょう。
また、ヴァンキッシュ・ソウルはフリーチェーンのカードが多いため、サモンチェーンの発動条件を整え安いのもメリットです。
召喚時効果を持ったヴァンキッシュ・ソウルに最上級ヴァンキッシュ・ソウルの特殊召喚効果なんかをチェーンするだけで良いのです(召喚時効果に同名カードの②をチェーンできない点に注意)
こう考えると、サモンチェーン内蔵型の除去ガジェット風味にするのが面白いと思うんですよね。
セルフバウンスギミック
召喚権を増やすのと同様に、セルフバウンスによって自分のモンスターを手札に戻して再利用するのも面白そうです。
特にラゼンとパンテラは自身と同じ縦列のカードを破壊できるため、召喚し直すことでゾーンを移動し、疑似的に破壊対象を増やすこともできるでしょう。
ヴァンキッシュ・ソウルで使えそうなセルフバウンスカードは以下の通り。
モンスター:霞の谷の祈祷師、霞の谷のファルコン、A・ジェネクス・バードマン、BF-精鋭のゼピュロス
魔法・罠:夜の逃飛行、獣王無塵、ドカンポリン、門前払い、Vivid Tail
モンスターではA・ジェネクス・バードマン、BF-精鋭のゼピュロスあたりが使いやすい。
下級ヴァンキッシュ・ソウルはレベル4で統一されているため、A・ジェネクス・バードマンはレベル7シンクロに、ゼピュロスはランク4エクシーズにアクセスすることができます。
【遊戯王シングルカード】 《デュエルターミナル トリシューラの鼓動》 A・ジェネクス・バードマン(ノーマル) DT08-JP017 |
魔法・罠では獣王無塵、Vivid Tailあたりが面白い。
獣王無塵は戦闘する自分のモンスターと同じ縦列のカードをバウンスできる永続罠で、ラゼン等を戻しつつ除去が可能です。
Vivid Tailは合計3回セルフバウンスできる通常罠で、通常罠としてはコスパが良い。
発動ターンにバウンスしたカードの効果を使えませんが、ヴァンキッシュ・ソウルなら闘神の虚像で相手ターンにも展開できるので問題ナシ!
遊戯王カード 獣王無塵(ノーマル) DAWN OF MAJESTY(DAMA) | ドーン・オブ・マジェスティ 永続罠 ノーマル |
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