コストと効果の違い
遊戯王でも間違えやすいルールの一つ「コストと効果の違い」について解説していきます。
暗黒界やシャドールなんかを使ってるとぶち当たることが多いこの問題ですが、この記事が理解の一助になればと思います。
思い返してみるとけっこう間違って処理していたことが多い気がしますね、この処理。
コストと効果
墓地へ送る、墓地へ捨てる、除外する、リリースする等は全て、「コスト」か「効果」かの違いで扱いに問題が出てくる。
なお、第7期以降のテキストでは、基本的に『~して発動する。』『~する事で、・・・する。』の場合、「~」の部分は「コスト」として扱われる。
遊戯王カードWiki
「コスト」と「効果」の違いとは?
遊戯王のテキストには「○○○○して発動する。△△△△する」というものがあるのはご存知だと思います。
このうち、「○○○○」の部分がコスト。「△△△△」の部分が効果。と分類されています。
このへんは普通に遊戯王を遊んでいる分には特に問題はありませんが、特定の効果が発動中だと処理が変わり、ややこしいことになります。
その代表的な例がマクロコスモス。
マクロコスモス発動中でも「~を墓地に送る」といった効果は問題なく発動できます。
しかし。その一方で、「墓地に送って発動する~」といったコストを持つカードは発動そのものできなくなる、といった違いがあのます。
また、コストとして墓地に送ったカードは、効果を無効にされても手札に戻ることはありません。
一方、墓地に送る効果を無効にされた場合は、そもそもカードほ墓地に送ることができない、みたいな違いが。
このように、「コスト」と「効果」によって微妙に処理がかわってくる訳ですね。
ちなみに、「コスト」と「効果」の違いについて問題となる状況の多くは「墓地に送る」・「捨てる」といった処理に関すること。
このへんは以下の記事でも解説しているので合わせてどうぞ。
前置きが長くなりましたが、「コスト」か「効果」かによって処理が変わる状況があることは理解してもらえたでしょうか。
それでは、このへんのちょっと分かりにくい処理について、2つの違いを以下にまとめてみます。
「コスト」の処理について
- 発動が無効になってもコストは戻らない。
- 「墓地に送る」・「墓地へ捨てる」などをコストにするカードは、墓地に行かないカードをコストにできず、墓地に行けない状態では発動そのものができない。
- 「捨てる」・「リリース」などをコストにするカードは、墓地に行かないカードもコストにでき、墓地に行けない状態でも発動できる。
- コスト≠効果であり、「効果で送られた」などを発動条件に持つ効果のトリガーにはできない。
コストについて詳しく解説していきます。
コストはカードを発動するために払う際に必要な行為であり、効果ではありません。
よって、カードの効果が無効にされてもコストは戻ってきません。
- 例:ライトニング・ボルテックスをマジック・ジャマーで無効にされても、捨てた手札は戻ってこない。
これは一概にデメリットではなく、墓地に送りたいカードを確実に墓地に送れるという点でメリットにもなり得ます。
一方、エフェクト・ヴェーラーなどの「効果を発動したカードそのもの」がコストとして墓地に送られた場合、墓穴の指名者で無効にされてしまう危険もあります。
続いて、墓地に送るなどの処理について。
解説2・3にもあるように、「墓地に送る」・「墓地に捨てる」等をコストに持つカードは、墓地に送る・墓地に捨てるができない状態では発動そのものができません。
これは先にも少し書いていますが、マクロコスモス発動中などに起こる現象です。
また、ペンデュラムモンスターやトークンはルール上墓地に送ることができないため、「墓地に送る」のコストにできません。
逆に、「リリース」・「捨てる」をコストにするカードは、マクロコスモス発動中でも発動できますし、ペンデュラムモンスターやトークンをコストにすることもできます。
これは「リリース・捨てる場所が指定されていない」から、と考えるとわかりやすいでしょうか。
この言い回しの違いが勝敗に影響を及ぼすこともあるので、カードのテキストはよく確認しておきたいですね。
コストの扱いについて感覚的に理解するのは、個人的には納得いかない部分もあるのですが、「コスト=発動条件」と考えるとわかりやすいかもしれません。
「コストを払えない→発動条件を満たせない→カードを使えない」みたいな。
「効果」の処理について
- 発動が無効になった効果処理は行わない。
- マクロコスモス発動中でも「墓地に送る」・「墓地へ捨てる」効果を発動できる(除外される)。
- 対象が効果処理時に不在となった場合、その効果は不発となる。
- 効果≠コストであり、「効果で送られた」などを発動条件に持つ効果のトリガーにできる。
おろかな埋葬などの墓地へ送る効果が無効になった場合、当然カードを墓地に送ることはできません。
しかし「コスト」の処理とは異なり、「効果」による処理の場合はマクロコスモス発動中でも処理を行えるのは大きな違い(除外されますが)。
また、「効果で自分のカードを墓地に送りたい」時、チェーンで除外されてしまうと墓地に送ることができない点も重要。
例:魂喰いオヴィラプターで幻創のミセラサウルスを破壊しようとしたら、因果切断をチェーンされて除外されてしまう。
さらに効果処理で墓地に送る場合、「効果で墓地に送られた」を発動条件に持つカードのトリガーとなります。
例えば、モンスターを墓地に送る効果を持つ終末の騎士は、「効果で墓地に送られた」を発動条件に持つシャドールの効果トリガーとして使うことが可能。
逆に、コストとしてデッキトップ3枚を墓地に送る彼岸の旅人 ダンテは、シャドールの効果トリガーにはなれません。
こうした微妙な違いがあるため、「コスト」と「効果」についてはよく確認してから使いましょう。
「コスト」でも「効果」でもないコスト?—「召喚コスト」
ここまで「コスト」と「効果」について解説してきましたが、遊戯王にはこの2つに当てはまらない「召喚コスト」というものが存在します(非公式用語)。
これは公式で「召喚のための手順」と呼ばれているものです。
「召喚コスト」とは、アドバンス召喚によるリリース、特殊召喚に必要なリリース・墓地に送る・除外など全般を指しています。
例えばTHEトリッキーの場合、「手札1枚を捨て」の部分が召喚コストとなります。
基本的に「コスト」と同じような処理をしますが、これは「コスト」で捨てている訳でも「効果」で捨てている訳でもありません。
よって、「効果を発動するために墓地に捨てられた」・「効果で墓地に捨てられた」などのトリガーとして使えないことに注意。
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