シンクロン解説
シンクロ召喚に特化したシンクロテーマ『シンクロン』の解説をしていきます。
シンクロンはアニメ『5D’s』の主人公テーマということもあり、関連カードが多いのも特徴ですね。
個人的には、紙の遊戯王に復帰したのがちょうどシンクロ召喚末期~エクシーズ召喚初期あたりだったので、思い出深いテーマだったりもします。
シンクロン
遊戯王カードWiki
STARDUST OVERDRIVEでカテゴリ化された「シンクロン」と名のついたモンスター群。
属するモンスターの多くが機械族にしてチューナーである。
メインデッキのシンクロンモンスター
『シンクロン』はその多くが機械族モンスターであり、ほとんどがチューナーで構成されたモンスター群です。
アニメ『5D’s』の主人公・不動遊星が扱うテーマとしても有名ですね。
主人公テーマならではの豊富なカードプールも特徴で、ジャンク・シンクロンから下級モンスターを蘇生し、シンクロ召喚に繋げるのが一般的。
シンクロ召喚の代名詞、代表的なテーマと言っても過言ではないですね。
このシンクロンを効果ごとに分けるとざっくりこんな感じ。
- 墓地から蘇生:ジャンク・シンクロン、ジェット・シンクロン、シンクロン・エクスプローラー
- 手札から特殊召喚・召喚権増やす:クイック・シンクロン、ホイール・シンクロン、アサルト・シンクロン、アンノウン・シンクロン、シンクロン・キャリアー
- サーチ:ジャンク・コンバーター
- その他:レボリューション・シンクロン
遊戯王カード 【ジャンク・シンクロン】【シークレット】 DE03-JP158-SI ≪デュエリストエディション3 収録カード≫ |
遊戯王 DP23-JP024 ジャンク・コンバーター (日本語版 スーパーレア) デュエリストパック ─レジェンドデュエリスト編6─ |
効果ごとに分類するとわかるように、シンクロンは墓地から自分・他のカードを蘇生、手札からの特殊召喚、召喚権を増やすのが得意で、並べたモンスターを使ってシンクロ召喚に繋いでいきます。
一般的にはジャンク・シンクロンからレベル2モンスターを蘇生→レベル5シンクロへと繋ぐのが基本となるでしょう。
このコンボは自身をコストにシンクロンをサーチできるジャンク・コンバーターの登場で昔よりかなり決まりやすくなっております。
特に後述するジャンク・スピーダーからの展開力がすさまじく、大型シンクロを何体も並べる~なんてことも可能です。
シンクロンの中でも比較的汎用性が高く使いやすいのが、ジャンク・シンクロン、ジェット・シンクロン、レボリューション・シンクロン、アサルト・シンクロンあたり。
このへんはシンクロン以外の出張要員として他のデッキに投入することもできるでしょう。
遊戯王 DP23-JP030 ジェット・シンクロン (日本語版 ノーマル) デュエリストパック ─レジェンドデュエリスト編6─ |
遊戯王 レボリューション・シンクロン(レア) デュエリスト・ネクサス(DUNE) | チューナー・効果モンスター 地属性 機械族 レア |
シンクロンをサポートする魔法・罠
続いてシンクロンをサポートする魔法・罠。
シンクロンは優秀なモンスターが多い一方で魔法・罠が少ないです。
また、魔法・罠はシンクロンカードではないため、サーチもできないというのがテーマ的な特徴と言えますね。
- サーチ:調律
- リクルート:スターライト・ジャンクション、シンクロ・オーバーテイク
- 蘇生・手札から特殊召喚:シンクロ・チェイス、シンクロ・ディレンマ
テーマサポートでも特に有用なのは、何と言ってもモンスターサーチができる調律。
キーカードのジャンク・シンクロンやクイック・シンクロンを引き込めるため、コンボのスタート率が跳ね上がります。
現代遊戯王では灰流うららなどでサーチを止められることもありますが、サーチカードを複数積むことでそれをやり過ごす、といったプレイングもできるでしょう。
直接シンクロンをサポートするものではありませんが、シンクロ・オーバーテイクも優秀なカードです。
エクストラデッキのシンクロモンスターに名前が書かれているモンスターを、サーチ・サルベージ・リクルート・蘇生の4つから選んで引き込むことが可能。
シンクロンはウォリアーのシンクロ素材として指定されているものが多く、シンクロ・オーバーテイクの効果を十全に発揮することができるのです。
シンクロンのエクストラデッキ
そしてお待ちかねのエクストラデッキ。
シンクロンにはアタッカーと呼べるモンスターはほぼおらず、その代わりにシンクロンを素材指定する『ウォリアー』がいます。
この素材指定がまあまあキツイのですが、指定されたシンクロンの代用にできるクイック・シンクロン、ライティ・ドライバー等で出すことが可能。
とは言うものの、インフレの激しい現代遊戯王でウォリアーを使うのは正直、うーん……
先に紹介したシンクロ・オーバーテイクの発動条件を満たす場合には重宝します。
- シンクロン:フォーミュラ・シンクロン、アクセル・シンクロン
- 展開:ジャンク・スピーダー、ロード・ウォリアー
- アタッカー:ニトロ・ウォリアー、ジャンク・ウォリアー
- 除去:サテライト・ウォリアー、ジェット・ウォリアー
- 制圧:スターダスト・ウォリアー
- その他:ドリル・ウォリアー、スターダスト・チャージ・ウォリアー
シンクロン・シンクロモンスターはシンクロ・チューナーが多く、これらを踏み台に更なる大型シンクロに繋ぐことができます。
中でもレベル変更と墓地肥しを両立できるアクセル・シンクロンが有能。
ちなみに、シンクロンのシンクロ・チューナーは相手ターンにもシンクロ召喚でき、ブラック・ローズ・ドラゴンなどの召喚時効果を持ったモンスターを出すことで除去札として使うこともできます。
大型シンクロの踏み台という意味では、スターダスト・チャージ・ウォリアーやフォーミュラ・シンクロンあたりも有用。
シンクロ召喚時にドローできるため、消費した手札を回復することができます。
TG ハイパー・ライブラリアンと組み合わせることで大量ドローのチャンスに。
そしてジャンク・スピーダー。
シンクロ召喚時にシンクロン・チューナーを可能な限りリクルートできるため、ここからさらに大型シンクロへと繋ぐことができます。
このカードでリクルートできるのは結局チューナーのみのため、複数のシンクロモンスターを並べるのには不向きに見えがち。
しかし、ドッペル・ウォリアーと組み合わせることで非チューナーを捻出することができます。
また、非チューナーとして扱えるホイール・シンクロンの登場により、ドッペル・ウォリアーナシでも複数の大型シンクロを並べることができるようになりました。
遊戯王 RC04-JP033 ジャンク・スピーダー (日本語版 スーパーレア) RARITY COLLECTION ─QUARTER CENTURY EDITION─ |
遊戯王OCG スターダスト・チャージ・ウォリアー ノーマル PP18-JP005 遊戯王 ARC-V プレミアムパック18 |
遊戯王 HC01-JP024 フォーミュラ・シンクロン (日本語版 シークレットレア) HISTORY ARCHIVE COLLECTION |
散々こき下ろしたウォリアーでは、スターダスト・ウォリアーとサテライト・ウォリアーが強いと考えています。
特にスターダスト・ウォリアーはチェーンに乗らない特殊召喚を封じることができ、制圧力が高い。
融合・儀式召喚には無力なものの、制圧効果を持ったウォリアーは貴重なので、主力として使うこともできるでしょう。
シンクロンの展開パターン
上記のシンクロンを使った展開パターンを紹介していきます。
最初にも少し書きましたが、シンクロンではジャンク・シンクロンからレベル2モンスターを吊り上げるのが基本。
ここからジャンク・スピーダーを絡める、ドッペル・ウォリアーとコンボするなどのパターンがあります。
①基本のジャンク・ドッペル
- 条件:手札にジャンク・シンクロン、ドッペル・ウォリアー、墓地にレベル1チューナー。
- 結果:フィールドにTG ハイパー・ライブラリアン、フォーミュラ・シンクロン、ドッペルトークン1体、2ドロー。
- ジャンク・シンクロンを召喚して墓地のレベル1チューナーを蘇生。
- レベル1チューナーの蘇生をトリガーにドッペル・ウォリアーを特殊召喚。
- ジャンク・シンクロン+ドッペル・ウォリアーでTG ハイパー・ライブラリアンをシンクロ召喚し、ドッペルトークン2体を生成。
- ドッペルトークン+レベル1チューナーでフォーミュラ・シンクロンをシンクロ。
- フォーミュラ+ライブラリアンで2枚ドロー。
これがシンクロンにおける基本中の基本、ジャンク・ドッペルのギミック。
フォーミュラとライブラリアンでドローでき、シンクロ召喚による消費を即座に回収します。
フォーミュラ・シンクロンは相手ターンにシンクロ召喚することもでき、相手ターンにブラック・ローズ・ドラゴンを出すのも一興。
レベル1チューナーがジェット・シンクロンで、手札にコラプワイバーがいればさらにレベル5シンクロ+1ドローができ、レベル5+5+2でシューティング・クェーサー・ドラゴンを狙うこともできます。
遊戯王カード TRC1-JP034 TG ハイパー・ライブラリアン ウルトラレア 遊戯王アーク・ファイブ [THE RARITY COLLECTION] |
②ジャンク・ドッペルからレベル12シンクロを出すパターン
- 条件:ドッペル・ウォリアーを素材にジャンク・スピーダーをシンクロ召喚。
- 結果:フィールドにレベル12シンクロ
- ジャンク・スピーダーでジェット・シンクロン①、スターダスト・シンクロン④をリクルートし、ドッペルトークンを生成。
- ドッペルトークン+スターダスト・シンクロンでTG ハイパー・ライブラリアンをシンクロ。
- ドッペルトークン+ジェット・シンクロンでフォーミュラ・シンクロンをシンクロ(2ドロー)。
- スピーダー⑤+ライブラリアン⑤+フォーミュラ②でレベル12シンクロ。
こちらはジャンク・スピーダーとドッペル・ウォリアーを使ったレベル12シンクロの展開例。
ジャンク・スピーダーのリクルートは、「レベルの違うチューナーを可能な限り」呼び出さねばならず、非チューナーを用意できないのが最大のデメリット。
しかし、ドッペル・ウォリアーをかませることでトークン2体を先に展開することができ、非チューナー要員として割り当てることができる訳です。
遊戯王 コズミック・クェーサー・ドラゴン(ウルトラレア) デュエリスト・ネクサス(DUNE) | シンクロ・効果モンスター 光属性 ドラゴン族 ウルトラ レア |
【遊戯王シングルカード】 《プロモーションカード》 シューティング・クェーサー・ドラゴン ウルトラレア mg03-jp002 |
遊戯王OCG コズミック・ブレイザー・ドラゴン パラレル仕様シークレットレア 20AP-JP051-P SE 遊戯王/第9期/20th 20th anniversary pack 2nd wave |
③ジャンク・スピーダーから制圧モンスター2体を出す展開パターン
- 条件:レベル5シンクロでジャンク・スピーダーを呼び出す。
- 結果:フィールドにクリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン、えん魔竜 レッド・デーモン・アビスが並ぶ。
- ジャンク・スピーダーでレボリューション・シンクロン③、スターダスト・シンクロン④、ホイール・シンクロン⑤をリクルート。
- ホイール・シンクロン+レボリューション・シンクロンで闇属性・レベル8ドラゴン族シンクロ。
- レボリューション・シンクロンをレベル1として蘇生+闇属性・レベル8ドラゴン族でシンクロしてレモン・アビスに。
- 墓地のホイール・シンクロンでジャンク・スピーダーのレベルを4にして、スターダスト・シンクロンとシンクロ。クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン。
こちらはジャンク・スピーダーのみでできる制圧札2体の展開ルート。
非チューナー扱いできるホイール・シンクロンの登場により、クリスタルウィングとレモン・アビスを並べることもできるようになりました。
この2体を並べると、モンスター効果1回と万能カウンター1回を構えることができ、強固な盤面と言えるでしょう。
展開パターン③ではドッペル・ウォリアーが必須ですが、こちらではジャンク・スピーダーさえ出せればよく、条件がかなり緩いのも利点。
遊戯王 ホイール・シンクロン(ノーマル) デュエリスト・ネクサス(DUNE) | チューナー・効果モンスター 光属性 機械族 ノーマル |
遊戯王/クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン(ウルトラレア)/レアリティ・コレクション─20th ANNIVERSARY EDITION─ RC02-JP024 |
遊戯王 RC03-JP023 えん魔竜 レッド・デーモン・アビス (日本語版 スーパーレア) RARITY COLLECTION─PREMIUM GOLD EDITION─ |
シンクロンと相性の良いカード
戦士族・機械族サポート
シンクロンはそのほとんどが機械族で機械族サポートを採用可能。
ですが、キーカードとなるジャンク・シンクロンは戦士族であり、こちらのサポートも採用価値があります。
特に、サーチ方法の少ないドッペル・ウォリアーを引き込むために増援あたりの採用価値は高いと考えます。
この他、戦士族と機械族の汎用サポートはこちらの記事でまとめています。
デッキ構築の参考にぜひ!
遊戯王 SD42-JP034 増援 (日本語版 ノーマル) STRUCTURE DECK ─ オーバーレイ・ユニバース ─ |
非チューナー
現代のシンクロンはジャンク・スピーダーを出すのが第一目標。
そこから逆算して非チューナーを考えていきます。
- レベル2:ドッペル・ウォリアー、ボルト・ヘッジホッグ
- レベル4:サイバース・ガジェット、暗黒竜 コラプサーペント、輝白竜 ワイバースター
ということでピックアップしたのはレベル2とレベル4モンスター。
レベル2モンスターは言わずもがな。
と言っても、レベル2非チューナーにはドッペル・ウォリアーやジャンク・コンバーターと競合が多く、テーマ外からの採用は難しいかも。
レベル4モンスターはジェット・シンクロンとレベル5シンクロするのが狙い。
特にサイバース・ガジェットはジャンク・シンクロンと類似効果を持ち、似たような使い勝手で展開することができます。
墓地に送られた場合にレベル2トークンを生成するのも強みで、シンクロ・チューナーを出すことで更なるシンクロを狙うこともできます。
暗黒竜 コラプサーペントと輝白竜 ワイバースターを紹介しているのは、ジャンク・ドッペルのパーツに光・闇属性が多いため。
コラプサーペントとワイバースターは相互にサーチでき、シンクロ召喚によるディスアドバンテージを回復してくれるのもウマテイスト。
ジャンク・ドッペルにコラプワイバーを合わせるのは『白黒ジャンド』と呼ばれ、シンクロンのストラクチャーデッキ『シンクロン・エクストリーム』でも再録されています(当時めちゃくちゃお世話になった)。
召喚権を増やすカード
シンクロンはジャンク・シンクロンを筆頭に召喚時効果が多いため、召喚権を増やすカードも有用でしょう。
二重召喚は特に扱いやすく、エフェクト・ヴェーラー等でジャンク・シンクロンが潰されてもリカバリーできます。
この他、ブリリアント・フュージョンからジェムナイト・セラフィを出すことでも召喚権を増やせます。
ジェムナイト・セラフィをシンクロ素材のレベル5モンスターとして使うこともでき、爆発力はかなりのもの。
それだけでなく、ジェムナイト・セラフィの素材としてギャラクシー・サーペントを墓地に送れば、ジャンク・シンクロンの蘇生先を確保でき、ドッペル・ウォリアーの特殊召喚が可能。
また、光属性モンスターを墓地に送れるため、コラプサーペントの特殊召喚ができるなど。
制限カードに指定される前は、このへんのグッドスタッフを使ってグルグル回していたのを思い出しました。
シンクロ召喚サポート
このほか、シンクロ召喚をサポートはこちらの記事でまとめています。
シンクロンはシンクロ召喚主体に戦うので、デッキ構築の参考になることうけあい。
どうぞよろしくお願いいたします。
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